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近頃Twitterなどでエンジニアやプログラマーに興味を持って勉強を始めている人を多くみかけるようになってきました。


#駆け出しエンジニアとつながりたい


といったハッシュタグが流行っていますね。嬉しいことです。

ただそこで感じたのは、ほぼ洗脳に近い形で




「IT業界で働くならWeb系企業だ!」




とみなさん思っているのではないか?ということです。
(※Web系、Sierについては後述)

これは、ネットで情報を発信するような人や、勉強会を開催している会社にWeb系関連が多いのが1つの要因だと思っているのですが、

私自身SIerからキャリアをスタートしてフリーランスになったので、あまり語られないSIerからキャリアをスタートするとのメリットについて話してみたいと思います。


皆さんの選択の助けになれば幸いです。

SIerとは?Web系とは?

IT業界は大きく分けて2つの業態に分かれると言われています。

SIer

SIerとは、System Integratorを文字ったもので、この言葉が使われているのは日本だけです。

因みにエスアイア(ヤ)ーと読みます。

簡単に説明すると「他社から発注を受けてシステムを構築して納品する」ことで売り上げを上げている会社の総称です。

↓勉強会でプレゼンした資料↓



Web系

Web系企業は反対に、「自社のサービス等を展開することを目的」にシステム開発を行っている会社の総称です。

決してWebシステムを専門に作っている会社のことではなく、アプリ開発や広告システムをしている企業も含まれます。
(広義にはWebですね)

↓勉強会でプレゼンした資料↓



SIerで働くことのデメリット

メリットの前によく言われるデメリットや注意点を挙げておこうと思います。

単にSIerと言っても、非常に企業規模や幅が広いので気を付けないといけません。

自社開発をしてない会社にいってはいけない

SIerは基本的に


大きい会社が仕事をとって要件を固めて下の会社になげて、下の会社は設計をして更に下の会社になげて、下の会社は製造を…


という多段階請負構造がとられることが多いです。


この下のほうの会社(俗にIT土方と揶揄される)に就職するのは絶対避けたほうが良いです。

逆に、ネットでボロクソ言われているのはほとんどがこの会社のことです。

では1番上の企業に行けば良いのかというとそうでもなくて、所謂大企業(NTTデータ、NEC等々)などは

最初の研修時期だけちょこっとプログラミングをしてあとはほとんどしない


ことが多いのです。

じゃあ一体何をしているのかというと、下の会社の管理などが主な仕事になります。

マネジメントスキルは付きますが、皆さんはプログラミングスキルを付けたい人達だと思うので×ですね。


つまり
小さすぎて自社で元請けが出来ない会社
大きすぎて自社で開発をしてない会社


は避けなければいけません。

ルールが堅い企業が多い

SIerはどこかの会社の依頼を受けてシステム開発を行うと上述しました。

つまり取引先(お客さん)がいるということになるので、その建前服装や身だしなみに制限がある会社が多いです。


例)茶髪禁止、スーツ着用等


ただ私が仕事をした会社は、


「社内は私服で客先に打ち合わせに行く時だけスーツ」


とかもあったので徐々に変わってきている部分もありますが…

これも、自社内で開発をやっていない会社はたいてい融通がきかないので×です。

因みに女性に関しては私服というのがほとんどです。

新しい技術に疎い(会社が多い)

SIerの1番の目的は


「お客さんの望むシステムをなるべく低コストで安全に納品すること」


です。

なので比較的新しいイケイケの技術よりは、実績のある堅牢な技術を好む傾向にあります。

なので、


「Git?ナニソレ?オイシイノ?SVNオイシー!!」
「テスト?手書きエクセルしかテストとヨバナイヨ!CI/CD?へ?」



みたいないじりをネットでされてます。

ただこれも、そういう会社が多いだけであって、実際には自社開発をしているような会社は、新しい技術を積極的に取り入れたり社内勉強会を開催したりしています。

ネットで話題になるのがそういった会社なので、皆さんSIerはすべてそうだと思っていますが…



上記に挙げられるSIerのデメリットはきちんと会社選びを間違えなければ、回避できる部分が多いのです。

SIerで働くことのメリット

では実際に私の経験から、SIerからキャリアをスタートすることのメリットを挙げたいと思います。

の前に働くSIerの大前提

ただ、上述したようにSIerはどの企業を選ぶかによって天地の差があります。

繰り返しになりますが、これから挙げるメリットを最大限感じるためにも就職する企業の条件は以下に絞ることをオススメします。


元請けも多く自社開発をしている
大手すぎる会社は避ける
小さすぎる会社は避ける



自社開発は融通がききやすく、自分の意見も通りやすいです。要件定義からリリースまで経験できるのもでかいです。

大手すぎると、最初ちょこっとプログラミングやって後は下請け会社の管理ばかりする可能性が高いので、プログラミングのスキルを挙げたい人には向きません。

小さすぎると大体他の会社のシステム開発の応援に駆り出される(SES)のでこれまた良くないです。


じゃけぇじゃけぇ

じゃあ良い会社を見極めればどんな恩恵があるのか説明するね~

教育体制がしっかりしている

自社開発をしているようなSIerは大体教育体制がしっかりしているので、再度基礎から学習を進めることができます。

私がいた1200人くらいの規模の会社も新入社員50人のうち、約半分はプログラミング未経験だったので




できない人をできるように教えるのが当たり前




という考え方が普通でした。

落ち着いた環境で丁寧に基礎を身につけたい人には、オススメと言えます。

周りと差がつけやすく、自立するための良い経験が得やすい

私がいた1200人くらいの規模の会社でさえ、休日にプログラミング勉強したり自分でサービス開発をしている同期はほぼいなかったと思います。

SIerってそんなもんです。
(ただ上司には何人もスゴ腕変態エンジニアがいたりします笑)


これが何を意味するかと言うと、あなたが(頑張り続ければ)かなり評価されやすいということです。

評価されても大して給料が上がらないのが悲しいところですが、


「こういった技術をやりたい!」
「要件定義から参加したい!!」



といった要望が聞いてもらいやすくなり、結果的に濃い経験ができる可能性が高いです。

私自身も、3年目の前半に先輩にサポートしてもらいながら、数百万円のプロジェクトを要件定義~リリースまで任せてもらい、結果としてフリーランスになったときも経歴としてかなり語れるものとなりました。

(余談ですが、1人で客先に行って取引先の情シスの方と仕様の話をして持ち帰って開発をするって、かなり力つきます。)


あなたが将来自立してフリーランスとして活躍したり事業を起こしたいと考えているなら、そのために必要なスキルも同時に身につけられるということですね。

プログラミングのスキルはある程度までは1人でつけることができますが、ヒューマンスキルばっかりはリアルを体験しないとなかなかつかないので。

技術だけが全てではないと気付ける

たまにチームの中にコーディングばっかりやってきたんだろうなーって人がいます。

何かシステムに対して要望があったときに


「いや、それは技術的にリスクが高いのでやめたほうが良いです」
「そうしたかったらこうこうこうやれば可能なんで組みますね」



みたいな感じで「技術的正解 = システム的正解」だと思い込んでいるタイプです。


SIerで働いていると、必然的にユーザ(お客さん)と接したり設計を組んだりという機会が得られるので、


「ユーザは何が望みなのか」
「先を考えたときに何が皆ハッピーになるのか」



という想像を膨らませて、ある時は技術的にベストではない結論に落ち着いたり、ある時は言われたままに実装するのではなく再度設計提案したりします。


こういったスキルはフリーランスとして仕事をしている今でも生かされています。

仕事仲間の信頼を得られる受け答えが日頃からできるかってかなり大切です。


考える人考える人

将来自立するつもりならプログラミングだけやっとると思わぬところで挫折する可能性があるんじゃの~

じゃけぇじゃけぇ

実際に仕事の中で得られる経験は大きいからね~

まとめ

色々書きましたが、私がこの記事で言いたいのは




Web系企業ではなくSIerに行け!




ということではありません。


SIerを経験することで得られるものがあるよってことです。




経験としては


SIerで2、3年働いて、フリーランスになって、Web系で仕事してみる


とかも全然ありだと思うんですよね。

どちらにせよ


「将来何がしたくて、そのためにはどんなスキルが必要なのか」


ということが分かっていれば、SIerだろうがWeb系だろうが問題なく適宜環境を変えて進んでいけると思います。

ただ、どちらで働くにしても企業選びは大事です。

無数にあるIT企業をたった2つに分けて、「こっちは良い。こっちはダメ」なんて分けれるはずがないんですから…


大事なのはその会社自体です。

そんな中良いSIerを選んでキャリアをスタートすることの恩恵を書きました。

長文読んで頂きありがとうございます。


それでは!また!!

最後まで読んで頂きありがとうございます!
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